エルディション

エルディションとは、博学の意味ですが、雑学程度の情報の紹介

2018-01-01から1年間の記事一覧

「茶室」の話その1

「茶室」とは、 「茶の湯」及び「茶道」における、茶事の主催者が客を招き、茶を出してもてなすための場である。 厳密な「茶室」とは、「千利休」が確立した空間・建物をさすのであろうが、ここでは、「南浦文集」に「茶室」の語が初出とあることから、「茶…

北欧ブランドの最新チェア

今回は、「エル・デコ」2018年8月号の「プロも注目する北欧ブランドの最新スタイル」から、北欧ブランドからでたインテリア商品を紹介します。 1、フリッツ・ハンセン 「№1」 ネンド 「フリッツ・ハンセン」社が、得意とする成形合板の作品で、「佐藤ナオ…

茶室の窓その5

前回に引き続いて「茶室の窓」の紹介をしますが、前回まで、『7、「透窓」』まで紹介しましたので、『8、「大下地窓」』から以降の紹介をします。 8、「大下地窓」 「大下地窓」は、通常の下地窓よりも大きな下地窓のことで、定まった寸法はないが、通常…

茶室の窓その4

前回に、引き続き「茶室の窓」の紹介をします。 3、「花頭窓」 「花頭窓」は、上部が尖頭アーチ状の窓のことで、「華頭」、「火頭」、「花灯」、「華灯」、「火灯」、「瓦灯」、「架灯」などとも書かれます。 「 花頭窓」は、禅宗寺院の建築とともに中国か…

茶室の窓その3

前回に引き続いて、茶室の窓を紹介しますが、今回は、窓の形状によってよばれている「窓」の数々を紹介します。 1、「色紙窓(しきしまど)」 「色紙窓」は、ふたつの窓を中心軸をずらして上下に配置した窓のことです。 「色紙窓」は、窓を配置した姿が色紙…

茶室の窓その2

今回は、茶室の「床の間」の袖壁や「点前座」の壁に開けた窓を紹介します。 1、獅子垣窓 ※「獅子垣窓」は、窓の形式のひとつで、「床」の脇の袖壁の下部を吹き抜いて、竹を破れ格子に組み入れた窓のことである。 「 獅子垣窓」の構造は、床の間の袖壁に壁止…

茶室の窓その1

「茶室の窓」は、現代においては、室内の採光と通風のみならず、壁面の意匠にもなっているが、茶人である「武野紹鷗」の茶室は、北向きで窓がなく、開口部は縁に面した出入口の「明かり障子」のみであった。しかし、「紹鷗」の弟子である「千利休」は、北向…

オリヴァー・グスタフの空間スタイル

今回は、「エル・デコ」2018年8月の「オリヴァー・グスタフが描く、新次元スタイル」から、彼が、コペンハーゲンに新たに拠点として選んだ1920年代竣工の新古典様式の建物を、ショールームとしてリノベーションするにあたり、デンマークの画家、「ヴィルヘル…

安藤緑山の野菜と果物

今回は、「安藤緑山」の野菜と果物の牙彫作品を紹介します。 「安藤緑山」は、1885年、浅草区花川戸で生まれ、数え9歳の時に父が亡くなり、叔母の家に養子に入った。養父は、金工家の「安藤彌次郎」で、高等小学校卒業後に象牙彫刻を習って独立した。師匠は…

ガウディのサグラダ・ファミリア

「サグラダ・ファミリア」は、カタロニア・モダニズム建築の代表作品で、建築家「アントニ・ガウディ」の未完成の作品である。バルセロナ市のシンボルであるこの建物は、綿密に構成された象徴詩的なシンボロジーと共に、パラボリックな構造のアーチや、鐘楼…

有名建築家による霊園建築

今回は、「エル・デコ」2017年12月号に記載されていた「デイビッド・チッパーフィールド」が設計した「猪名川霊園礼拝堂休憩棟」を紹介いたします。 1、「猪名川霊園礼拝堂休憩棟」 2017年に、兵庫県川辺郡猪名川町に「デイビッド・チッパーフィールド」が…

建築が気になる世界のデザイン美術館Ⅱ

「エル・デコラ」2018年6月号に「建築もお目当てに!世界のデザイン美術館」の特集記事から、建築を中心に紹介いたします。 前回に引き続き4件の美術館を紹介します。 6、「ガーディアン・アートセンター」 オーレ・シェーレン 2018年予定 設計者の「オー…

建築が気になる世界のデザイン美術館Ⅰ

「エル・デコラ」2018年6月号に「建築もお目当てに!世界のデザイン美術館」の特集記事から、建築を中心に世界のデザイン美術館を紹介いたします。 最初は、アフリカ、ケープタウンに完成した「ツァイツ・アフリカ現代美術館」から紹介します。 1、「ツァイ…

有名建築家による青森の建築

今回は、有名建築家によって設計された青森に建っている建築を紹介します。その中でも、「メタボリズム」の仲間である「菊竹清訓」と「黒川紀章」の作品です。 ※「メタボリズム」は、1959年に、建築と都市の新陳代謝、循環更新システムによる建築の創造を図…

石上純也の「レストラン&住居」

「石上純也」は、1974年神奈川県に生まれ、2000年に東京藝術大学大学院修士課程を修了し、「妹島和代建築設計事務所」に勤務し、2004年に「石山建築設計事務所」を設立して、現在に至っている。 雑誌「エル・デコ」の2018年6月号に、「石上純也の「自由な建…

前川國男の青森の建築

「前川國男」は、1905年に新潟に生まれ、東京で育った。 1928年に、東京帝国大学工学部建築学科を卒業して、渡仏して「ル・コルビュジエ」の事務所に入所する。 1930年に、フランスより帰国して、「東京レーモンド事務所」に入所する。 1932年には、彼のデビ…

石山智美の1970年代の建築

今回は、「ログミー」のHPに書かれていた、2017年7月21日、銀座蔦屋書店で開催されたイベント「坂茂と語る建築家の社会的役割」から、映画「誰も知らない建築のはなし」の映画監督の「石山友美」氏のトークから、特に「1970年代の建築」を紹介します。 「…

香川県でイサム・ノグチ展

香川県立ミュージアムで「20世紀の総合芸術家イサム・ノグチ」展を2018年4月7日(土)~6月3日(日)で開催されています。 「イサム・ノグチ」は、1951年に、丹下健三が設計した「広島平和記念公園」のモニュメントに「ノグチ」のデザインが選ばれたが、原爆…

横浜三溪園の古建築(外苑)

三溪園は生糸貿易により財を成した実業家 「原 三溪」によって、1906年5月1日に公開されました。175,000m2に及ぶ園内には京都や鎌倉などから移築された歴史的に価値の高い建造物が巧みに配置されています。(現在、重要文化財10棟・横浜市指定有形文化財3棟)…

横浜三溪園の古建築(内苑)

三溪園は生糸貿易により財を成した実業家 「原 三溪」によって、1906年5月1日に公開されました。175,000m2に及ぶ園内には京都や鎌倉などから移築された歴史的に価値の高い建造物が巧みに配置されています。(現在、重要文化財10棟・横浜市指定有形文化財3棟)…

ヴィトラ・デザイン・ミュージアムの建築(後半)

「ヴィトラ・デザイン・ミュージアム」は、ドイツ連邦共和国、バーデン=ヴュルテンベルク州ヴァイル・アム・ラインにあるスイスの家具メーカー「ヴィトラ」社の構内にある美術館です。これらの工場や美術館などの設計したのが、世界中に知れわたている有名…

ヴィトラ・デザイン・ミュージアムの建築(前半)

「ヴィトラ・デザイン・ミュージアム」は、ドイツ連邦共和国、バーデン=ヴュルテンベルク州ヴァイル・アム・ラインにあるスイスの家具メーカー「ヴィトラ」社の構内にある美術館です。これらの工場や美術館などの設計したのが、世界中に知れわたている有名…

森美術館の15周年記念展 建築の日本展より

今回は、六本木ヒルズ・森美術館が15周年を迎えたことで、「15周年記念展」が開催されましたので、その紹介記事を参考に紹介します。 「建築の日本展:その遺伝子のもたらすもの 世界が魅せられた日本建築、その本質に迫る!」 会期 :2018.4.25(水)~ 9.1…

清春芸術村にある建物

「清春芸術村」は、武者小路実篤や志賀直哉を始めとする白樺派同人による美術館構想を、親交のあった吉井画廊社長(当時)の吉井長三が私財を投じて実現した。吉井氏が、旧北巨摩郡長坂町の清春小学校跡地を買い取り、1980年4月に「清春アートコロニー」、翌…

オーストラリアのワイナリー

「エル・デコ6月号に、「デザインの新名所へ!」の特集にオーストラリアのワイナリーの紹介がありましたので、紹介します。 自然の中に造られた、ワイナリー「ポイント・レオ・エステート」で、畑には野外彫刻が置かれている。上空からみると、建物の存在が…